親の介護が始まったら、腹割って相続の事も話し合おう!

相続対策

昔と比べ、日本人の平均寿命は長くなってきており、それと同時に、昔はあまり考えなくても良かった、様々な事を考慮しなくてはいけない状況になっています。

親の介護の事も、その一つですね。

こんにちは。司法書士の甲斐です。

このブログをご覧の方の中にも、実際に両親の介護をされている方がきっといらっしゃるでしょう。

肉体的、精神的に大変だと思いますが、親の介護が始まった場合、同時に家族の中で話し合うべき事があるんです。

そう、親の相続の事です。

介護の話と相続の話しはセットで考えるべき。

今回はそんなお話です。

1.親の介護を巡って、必ず相続でもめる

相続でもめる典型的なパターンが、親の介護を行った相続人が法定相続分以上の相続分、寄与分を主張する事でしょう。

子供が何人かいて、その内の一人が調子の悪い親を自宅に呼び、自宅で介護を行う事は良くある話です。

で、この時に事前に相続の事についてきちんと話し合いを行わなかった家庭が、いざ親の相続の時にもめだすのです。

ドラマの世界ではなく、現実世界でも良く起きています。

最終的にはお互い弁護士を代理人にたて、ドラマのようなドロドロの「争続」に発展するんですけどね。

この親の介護でもめるパターン、実は単純に介護が大変だったからお金をよこせ、と言うわけじゃない事、分かりますか?

これはお互いの立場で考えてみると良く分かります。

① 親の介護を行った子供の立場

まずは、親の介護をしてきた子供の立場を見てみましょう。

親の介護を自宅で行う人は、非常に真面目で責任感が強い性格の人が多いです。

そうでなければ、いくら自分の親だからと言って、自宅で介護を行おうとは思わないですから。

そのような性格の子供は、親の介護を行う為の対価を貰おうなんて、当然考えていません。

だから、一生懸命に親の介護を行います。

しかし、親の介護を行っていると、だんだん肉体的・精神的に消耗していきます。

介護は大変と聞いていたけど、まさかここまで大変だったとは思わなかった。

親の介護を経験した方が良くお話になる感想です。

最初は意欲があったけれど、だんだんと親の介護が苦痛になる。

でも他の兄弟はほとんど助けてくれない。

大変さを分かってくれない。

「少しは協力してよ」と他の兄弟に助けを求めても、

「仕事が忙しくて無理」
「家庭が大変だから無理」
「そもそも、お前が自宅で介護するって言い出したんだろ?自分で納得して引き受けたんだろ?今更泣き言を言うなよ」

と言われる始末。

そのうち、

どうして自分だけがこんなに辛い思いをしなくてはいけないのか?

と思うようになり、他の兄弟に対して敵対心を持つようになる

そのような状態で親が亡くなった場合、相続でもめる事は簡単に想像出来ますよね?

そう、親の介護をした人はお金が欲しいんじゃないのです。

他の兄弟に介護の大変さ、その大変な事をやり遂げた自分自身を認めてほしいだけなんです。

② 親の介護を行わなかった子供の立場

ここまで書くと

「親の介護をしなかった子供はなんて悪い奴らなんだ!」

と思われるかもしれませんが、けっして彼らは悪くはないのです。

親の介護をしなかった子供には、その子供なりの正当な理由がきちんとあるのです。

例えば、家庭の問題です。

・妻の承諾を得る事が出来なかった
・息子が受験生でそれどころではない
・そもそも遠い所に住んでおり、親を自宅に呼ぶのが物理的に不可能・・・等

俺だって親の面倒を看たかった。でも出来ないんだからしょうがないじゃないか!

と心の中で叫んでいるかもしれません。

それなのに、いざ相続の場になって親の介護を行っていた兄弟から寄与分を主張されれば、誰だって怒るはずです。

「何で今更そんな事を言うんだよ。だったら最初から言えよ!」

と。

つまり、親の介護を行わなかった子供にもその理由があり、その理由を認めてもらえないから相続でもめるのです。

2.親の介護を一人で行うのは、当たり前ではない

親の介護を行わない子供にも、きちんと理由はあるのですが、それでも勘違いをしてほしくない事があるんです。

それは、「親の介護を一人で行う事は当たり前ではない」と言う事。

介護を巡って相続でもめるご家庭のほとんどが、誰か一人だけが介護の負担をしています。

「親の介護が出来ない仕方がない理由があるにしても、本来自分が行うべき事を誰かが代わりにやってくれている」

と言う事は忘れないようにして下さい。

3.親の介護が始まった時こそ、腹を割って相続の話を

介護を巡って相続でもめないようにする最善の方法は、介護が始まった時に、親も含め相続人となるご家族全員で相続の事を話し合う事です。

・誰が親を自宅に引き取って介護をするのか?
・他の家族はどのようにサポートをするのか?
・相続の時に寄与分を考慮するのか?
・その他、家族が介護についてどのように考えているのか、等。

親が生きている時にこのような話を行うのは精神的に負担になりますが、後々もめない為に、スタートの段階でスッキリとさせる事が重要です。

そして財産に関する事は、親に遺言を書いてもらって下さい。

身体が不自由でも意思能力があれば遺言を作成する事が出来ます。

折角ご家族全員で腹を割って話し合ったのですから、それを無駄にしないようにして下さい。

4.まとめ -大切なのは、言葉にする事-

相続でもめる根本的な原因として、「相続人間のコミュニケーション不足」が挙げられます。

「きっと分かっているに違いない」

と思うところから、ボタンの掛け違いが生じ、もめる相続へと発展するのです。

日本人は昔から沈黙が美徳とされていた風潮がありますが、自分の思っている事はしっかりと言葉にしないと相手には絶対に伝わりません。

もめない相続の第一歩は「話す事」。

まずはしっかりと会話を行うべきです。

 

【当ブログでは、相続対策や家族信託について分かりやすく解説しています。今後のご参考にもなる情報でもありますので、よろしければブックマーク等を行い、後からでも閲覧できるようにする事をお勧めします。】

このブログの執筆者
司法書士甲斐智也

横浜市泉区の心理カウンセラーの資格も持つ司法書士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から、自分らしい人生を送る為の認知症対策、相続対策をご提案します。元俳優/福岡県北九州市出身/梅ヶ枝餅、かしわめし弁当が大好き/趣味は講談/

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