問題解決が不可能だった相続のケース、知りたくないですか?

相続対策

・・・何だか衝撃的なタイトルですね。

「相続対策は重要です!」と言ったところで、その理由、具体的なイメージがわかないと、ピンときませんからね。なので、今回は具体例をご紹介します。

こんにちは。司法書士の甲斐です。

早速ですが、今回は私が実際に経験をした相続発生後のお話で、結局問題解決をする事が出来なかった事例をご紹介したいと思います。

「誰でも相続対策は必要!」

と口で言ってみても、実際にどれだけ困った事になるのかを具体的にイメージ出来なければ、人は行動しませんからね。

なので、今回は当事者の非常に困ったリアルな姿をご紹介しますので、じっくりとイメージをしてご覧下さい。

※事例は事実関係を若干変更しております。

1.連絡を無視し続ける、困った相続人

亡くなった方の相続人は、配偶者である父(夫)と長男、長女です。

問題となったのは、

「相続手続きを行いたいが、長女が連絡を無視し続けて困っている」

と言う事でした。

良くお話をお伺いしますと、被相続人である母親と長女の間はあまり良くなかったとの事。

とは言っても、虐待されたとか、憎しみ合うレベルとかではなく、

「人としてあわない」

程度だったらしいんです(少なくも、長男の話では・・・)。

そんな折に母親が亡くなり、夫と長男は相続手続きの為に長女と連絡を取ろうとしたのですが、連絡を一切無視されました。

電話をかけても出てくれない、何度郵便物を送っても受取拒否で返ってくる、そんな状況です。

実はどうやら夫や長男は気がついていない、母親と長女との確執があったようです。

表面的には仲良くしていたようですが、相続をきっかけに内に貯めていたものが爆発し、家族との連絡を一切断ったみたいです。

つまり、「相続が起きても多分大丈夫だろう」と思っていたら、実際は全然そうでは無かった、って事ですか?

そうですね。人を見る目については、バイアスが良くかかりますから、こう言った事は良くありますよ。

2.口約束ではOKだったのに・・・

被相続人には配偶者も子供がおらず、相続人は兄弟です。

被相続人のめぼしい遺産は自宅不動産のみで分けにくいため、生前中、一番仲が良かった三男のAに遺産を全部譲る事を約束しており、他の兄弟もそれに同意していました。

その為、被相続人は遺言を残さず亡くなってしまったのですが、相続人の一人が翻意しました。

確かに死んだ兄貴から遺産についての話をされたが、Aに全て遺産を譲るという趣旨の話じゃなかったハズだ!

また、そもそもAが全ての遺産を取得するのであれば、兄弟全員に挨拶し、筋を通すのが人として当然だろう!

と言って、相続の話し合いを拒否しました。

そもそも、「兄弟全員に挨拶し」と言っても、Aさんは高齢であり、また相続人全員が他県に住んでいるため、そんな簡単に挨拶などできるわけありません。

Aさんは電話等でこの方に何度も連絡を取りましたが、

「お前が来るのが筋だ!」

の一点ばりで、相続手続きを進みませんでした。

最初は同意していたんじゃないのですか?

本人に「そんなつもりじゃなかった」と言われればそれまでなんです。人の気持ちは簡単に変わりますから、遺言を確実に残すべきでしたね。

3.想定できなかったリストラ

ご家族構成は、父、母、長男、二男の4人です。

どこにでもいるごく普通の家庭であり、盆暮れ正月には必ず顔を合わせていました。

何も問題がない家族だったのですが、実は二男の勤め先の企業が業績が悪くなり、経営状態の見直しを理由として、二男はリストラになりました。

二男はリストラを原因とし、精神的な疾患を患ってしまい、人とのコミュニケーションが困難になり、時には感情的に近くにある物を家族にぶつける、と言った行動を起こします。

そのような折にお父さんが亡くなったため、相続の話し合いを家族で行いたいのですが、

「リストラされた時、鼻で笑われた。非常に悔しい」
「母親や長男からも散々馬鹿にされた。とても相続の話し合いなんて出来ない」

等、二男は相続手続きとは関係のない過去の話等をしだして、手続きが進まない状態です。

結局、相続手続きを速やかに行いたい家族と、相続とは無関係な話(でも本人は関係があると思っている)を行う二男とでは、話しが噛み合う事はありませんでした。

このケース、後見制度は難しいんでしょうか?

難しいでしょうね。あくまで話がかみ合わないだけで、意思能力・判断能力がないとは言えませんから。

まとめ

困った人たちもいますね。結局は自分達の首をしめる事になるのが、分からないのですかね。

彼らは、「自分が絶対に正しい!」と思っていますから、何を言ってムダなんです。

人は正しくあろうとする生き物です。

ただし、それは客観的に正しいと言う視点ではなく、あくまで自分の価値観としての正しさです。

その為、「自分が絶対に正しい」と言う根拠が主観的にあるのであれば、間違っている相手の意見なんか聞き耳持つわけはないんです。

今回ご紹介したご家族の方は、

「まさかウチは相続でもめないだろう」

と高をくくり、まともに家族間で相続の話し合いをしなかった事が原因で、相続でもめる結果となりました。

結局、法律上の問題は遺産分割調停や審判を行う事で解決します(ご紹介した事例も、時間がかかりますが、調停や審判で解決するでしょう)。

しかしながら、根本的な問題は解決するわけではないので、家族一人ひとりがその後の生活にストレスを抱える事になるのです。

相続の事を家族全員で腹をわって話し会う事が出来ない=相続でもめる可能性がある、と思っていただいた方が良いのかもしれません。

・人は人の事を本当に理解していない事がある。
・人の気持ちは簡単に移り変わる。
・「自分が絶対に正しい!」と思われたら、普通に話し会う事はほぼ不可能。

 

【当ブログでは、相続対策や家族信託について分かりやすく解説しています。今後のご参考にもなる情報でもありますので、よろしければブックマーク等を行い、後からでも閲覧できるようにする事をお勧めします。】

このブログの執筆者
司法書士 甲斐智也

司法書士/2級FP技能士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から相続対策をご提案します。
福岡県出身/元俳優(某球団のマスコットの中に入っていた事も)/温泉が大好き

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