親に相続対策について本気でやってもらう『戦略』とは?

戦略 コンサルティング

仕事柄、相続に関わる仕事をしていますと、「相続対策をしている(考えている)人はごく僅か」と言うニュースやインターネットの記事を良く見てしまいます。

こんにちは。司法書士の甲斐です。

「ごく僅か」である事は感覚的にそうだなーと思うのですが、実際に数字として現れているのか?と言う疑問があり、色々な調査結果を調べてみました。

やはり相続対策を考えている方はまだまだ少ないですね。

ただ一方で、子世代は親の相続の事についてそれなりに考えているのですが、それでも親子間で相続に関する話し合いがあまり出来ていない事も資料から読み取れました。

親に相続の事で相談したけれど、あまり真剣に聞いてくれなかった。

このような経験をされた方、少なくないはずです。

どのようにして親世代に相続対策の大切さを伝えていくか?

実はこれにはコツがあるのです。

1.親世代は相続について不安や心配事はない?

色々な企業の相続に関する調査を見ていたのですが、旭化成ホームズ株式会社が行った調査を見た時にハッとしたんですよね。

親と子の財産相続に関する意識調査結果発表 | ヘーベルハウス
相続税の基礎知識、税制改正による影響、相続税の対策となるポイントを解説する相続税情報サイトです。

この調査の中で、

「あなたは財産相続について、不安や心配事はありますか?」

と言う質問に対して、「特に不安や心配事はない」と言う回答が、親世代では64.6%だったのに対して、子世代では34.8%と半減していたのです。

つまり、相続については親より子供の方が圧倒的に心配や不安になっているのです。

まぁ、当然と言えば当然です。

相続手続きを行うのは、親ではなく、あくまで子供ですからね。

相続手続きはお前達の好きにやって良いから

こんな事を言われた方も多いと思いますが、親世代は様々な意味で相続については『他人事』なんです。

でもそれじゃ、実際に相続手続きを行う子供の立場としては困りますよね?

その為、親に相続の事を本気で考えてもらうには、当事者としての意識、つまり『自分事」になってもらう必要があるんです。

その為には行き当たりばったりで「相続対策してよー。」と言っても効果はありません。

きちんと『戦略』を練る必要があります。

その戦略とは、スバリこの流れで話しを展開していく事です。

・相続について興味を持ってもらう。
・相続対策を行わなければどうなるか?疑問に思い、問題に気付いてもらう。
・その問題を解決する為の方法を考え、知ってもらう。

2.親に相続について『自分事』になってもらう戦略

① 相続について興味を持ってもらう

親に相続について他人事から自分事になってもらうには、そもそも相続の事について興味を持ってもらう必要があります。

最近はテレビで頻繁に相続トラブルに関する番組を行っていますので、それを一緒に見るのも良いでしょう。

それが難しいようであれば、インターネットで見た情報を世間話として話題に挙げるのです。

例えば、こんな感じです。

この間、インターネットで見たんだけど、相続について「特に不安や心配事はない」と思っている人が、親世代では6割だったのに対して、子世代ではたった3割しかいなかったんですって。相続について何も考えてくれてないなんて、酷いと思わない?

あるいは、

この間ニュースで見たんだけど、相続で裁判する家庭って、遺産が少ない家庭が多いって言ってたの。不思議よねー。遺産が少ないのにもめるなんて。何でだろうね?

重要なのは太字の部分で、必ず親に問いかけて意見を求めるようにして下さい。

このような質問を行う事で、親は頭の中で考え、相続について他人事から自分事に変化していくのです。

② 疑問に思い、問題に気付いてもらう

『相続について興味を持ってもらう』最後に疑問を投げかけ、親子で一緒に考える事で、相続対策を行わない時の問題に気づいてもらいましょう。

・遺産が不動産しかなかったから揉めたのか?
・相続手続きに積極的ではない家族がいたからトラブルになったのか?
・親世代が相続の事をきちんと勉強しなかった為か?等。

また、このように深く考える事で、親が自分の知人や知り合いで、実際に相続でトラブルになった事例を思い出す事があるのです。

そう言えば、この間亡くなった○○の家族は相続で揉めていたなぁ。特に家族の仲が悪いとは聞いていなかったのに。

と言う事は、家族の仲が悪くなくても、相続トラブルって起こり得るってことかもね。

このように、身近な人が相続でトラブルになっている場合、より自分事として考えてくれる可能性が高くなります。

③ その問題を解決する為の方法を考え、知ってもらう。

相続対策を行わない事による問題を親子で共有する事ができたら、その問題を解決するにはどうすれば良いのかを、また親子で考えましょう。

・相続対策と言えば遺言だけど、本当に遺言だけで良いのか?
・「遺留分」ってのがあるって聞いたけど、どうすれば良いの?
・そもそも、遺言以外にやるべき事は本当にないの?等
1人で考えるのではなく、親子間で対話を行う事で、相続に関する疑問点は次から次へと出てくるでしょう。
それを一つ一つ丁寧にまとめ、何をどのように調べれば良いのかを確認し、親子で一緒に書籍やインターネット等で調べて勉強するんです。
ただし、書籍やインターネット等の情報は個別具体的な内容には対応していない事があり、
調べた情報が正しいのかの答え合わせ
が必ず必要になります。
その場合に、相続を得意とする弁護士や司法書士等に親子と一緒に相談する事で、やるべき事(ゴール)が明確になります。
ここまでくれば、後はそのゴールに突き進むのみです。

④ 番外編 相続対策の主語は「私たち」

ここまで見ていただいた方は気づかれたと思うのですが、相続対策の成功の鍵は、「親子で一緒に考える」事です。

子供が親に相続対策を説得するようではダメです。上手くいかないでしょう。

逆に親が子供に内緒で相続対策を行えば、実際に相続が発生した場合に子供が困ってしまう状況に陥るかもしれません。

なので、相続対策を考えるべき主体は「親子」です。

つまり、主語を「私たち」にして、話しを行うべきなんです。

3.まとめ

人が他人の話をきちんと受け止めたり、自分事として捉えるためには、話しの内容とその順番が重要になってきます。

これが戦略であり、誰かに何かを伝える為には必要不可欠となってきます。

「親の相続の事で話をしているんだけど、イマイチ他人事で伝わっていない。」

とお困りの方は、話しの内容や順番を再度見直してみて下さい。

そこに親が相続の事について「自分事」になるヒントがあるかも知れません。

【親に相続について『自分事』になってもらう戦略】

・相続について興味を持ってもらう。
・相続対策を行わなければどうなるか?疑問に思い、問題に気付いてもらう。
・その問題を解決する為の方法を考え、知ってもらう。

 

【当ブログでは、相続対策や家族信託について分かりやすく解説しています。今後のご参考にもなる情報でもありますので、よろしければブックマーク等を行い、後からでも閲覧できるようにする事をお勧めします。】

このブログの執筆者
司法書士甲斐智也

横浜市泉区の心理カウンセラーの資格も持つ司法書士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から、自分らしい人生を送る為の認知症対策、相続対策をご提案します。元俳優/福岡県北九州市出身/梅ヶ枝餅、かしわめし弁当が大好き/趣味は講談/

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