絶対やるなよ!相続でNGなコミュニケーション

相続トラブル

コミュニケーションって、難しいですよね?

生まれた時から当然に日本語を喋っていますと、

「何をいまさらコミュニケーションなんて言っているんだ?」

と思われるかもしれませんが、自分の本当に伝えたい事をキチンと伝えられなかったり、相手の言いたい事をキチンと理解出来なかったり。

一度や二度ではないはずです。

こんにちは。司法書士の甲斐です。

このコミュニケーション、相続が絡んでくると、さらにややこしくなります。

ほとんどの方が今まで勉強をした事がないであろう法律知識をもとに、他の相続人とコミュニケーションを行う必要があるんです。

「おいおい、そんな事をやっちゃダメでしょ」

客観的にみればそう思ってしまう事を、みなさん結構やっているんですよね。

と言うわけで今回は、誤ったコミュニケーションを行った結果、『争続』になった事例をご紹介していきます。

『争続』を防ぐためにも、是非反面教師として参考にしてみて下さい。

1.いきなり遺産分割協議書を送付する

これ、弁護士や司法書士でもやりがちなんです。
(もうちょっと想像力はたらかせろよと思うのですが・・・。)

遺産分割協議を行う前から、印鑑(実印)が必要な書類を別の相続人に送付する事ですね。

ハッキリ言って、確実にもめます。

まぁ、遺産分割協議書を送る側にも、それなりの考えがあると思うんです。

「法定相続分にしているんだから、別にいいでしょ」
「実家は長男が引き継ぐのが当たり前じゃないか」
「そもそも、遺産が少ないので全員に分ける事ができない」

等々、どうしようもない事だってあるでしょう。

それでも、話し合いも行わずにいきなり遺産分割協議書が送られてきた場合、他の相続人はどう思うでしょうか?

「何勝手に決めてんの!?まさか、遺産を隠しているんじゃないの?」

なんて思われても仕方がないです。

本来何事もなく終わるはずだった話し合いも、ちょっとした不誠実な対応から不信感に発展し、難航していくんです。

このケースは

「お前はいつも言葉が足りない。」

と周りの人から日常的に注意されている方が陥りやすいので、お心当たりある方は注意しましょう。

2.「相続を放棄して当然」と言う感覚で話しをする

誰が相続人になるのかは法律(民法)で決められているのですが、場合によっては、被相続人と関係性が非常に薄い人が相続人になる事があります。

代表的なのが、相続人が被相続人の兄弟姉妹の場合で、その兄弟姉妹が既に亡くなっている場合、兄弟姉妹の子(被相続人から見れば甥姪)が相続人となります。

これを『代襲相続』と言うのですが、甥姪の中には被相続人とほとんど会った事がない事もあります。

その為、相続人の中には

「棚ボタな相続なんだから、相続放棄しても当然でしょ。本来権利は無いのだから」

と考え、強引に甥姪に対して相続放棄を迫る人もいるとか・・・。

相続人(この場合は叔父叔母ですね)の気持ちも分かります。

でも、法律上は甥姪(代襲相続人)も相続人であり、相続する権利があります。

その権利を一方的に奪う事は許されませんし、そんな事をしてしまえば甥姪から反発をされるのは当然じゃないですか?

このケースは

何ら根拠がないにも関わらず、一方的な思い込みが強い人
自分の考えが絶対に正しいと思っている人

が陥りやすい、誤ったコミュニケーションです。

3.自分の主張をハッキリと言わず、相手に言わせる

何らかの交渉術の戦法なのかもしれませんが、自分から要求を言うのではなく、相手に言わせると言う方がいらっしゃいます。

この利点は、自分からは何も言わないので、何らかの問題が発生した場合「私はそんな事言っていません」と逃げる事が出来ます。

交渉術の一つとしては有効なのかもしれませんね。

しかし、遺産分割協議の場でご自分の主張を明確にしなければ、他の相続人から見れば

「結局あなたは何をしたいの?」

と不信感を抱いてしまう原因になり、結果として遺産分割協議に無駄な時間がかかってしまいます。

このタイプは『自称』交渉上手の方に多いのです。

普段から仕事等で議論慣れをしていない人ではない限り、このタイプの方を対応するのは非常に困難です。

その為、『自分から主張を行わず、相手に言わせる』タイプの相続人がいる場合、専門家にお任せした方が話がスムーズになると思います。

4.誰かが動くまで、何もしない

「どうせ誰かが遺産分割調停の申し立てをしたり、弁護士をつけるんでしょ?だったら、それまで何もしません。」

相続の話し合いを早くしたいけれど、でも自分から動くのも馬鹿らしいので、誰かが行動をした後で対応をしたい、と言う趣旨のケースです。

ところが、相続人全員がこのように

「誰かが動いたら、自分も動く」

と考えている事が多く、結局誰も何もしないので、何年たっても相続の問題が解決しません。

『他人任せ』では何も解決しないと言う、典型的なケースです。

5.言いたい事を言い過ぎて、話しが堂々巡り

遺産分割協議は遺産を誰が相続するのかの話し合いです。

でも日本人は基本的に議論(ディスカッション)に慣れていません。

その為、相手の話をしっかりと聴かず、自分の好きな事を好きなように発言してしまう方が多いんです。

で、結果として話しが堂々巡りになって何も決まらない。

どこかの会社の会議のようですね。

何も決まらずに時間だけが無駄に過ぎる会議。

それの遺産分割協議バージョンと思って頂ければ良いでしょう。

これはきちんと議事進行をしてくれる人がいればある程度回避する事ができます。

例えば利害関係が無い方(相続人ではない親族の方等)に遺産分割協議の進行役をお願いすると、上手く話しがまとまる事があります。

6.まとめ -相続で重要なのは想像力と共感力-

以上、問題のあるコミュニケーションを挙げてみましたが、これらに共通しているのは「想像力」と「共感力」の欠如です。

想像力とは、相手の考えや置かれた状況を想像する力。

共感力とは、相手の考えや置かれた状況を想像し、相手の気持ち等を理解しようとする力です。

「この手紙を送ったら、相手はどう思うだろうか?」
「こう言う態度をとったら、この相続はどうなるのだろうか?」

コツはたったこれだけです。

このように自問自答するだけで、将来何年も続くかもしれないトラブルを未然に回避する事ができるのです。

『たかがコミュニケーション、されどコミュニケーション』

コミュニケーションを甘く考えず、しっかりと建設的な相続の話し合いを行うようにして下さいね。

 

【当ブログでは、相続対策や家族信託について分かりやすく解説しています。今後のご参考にもなる情報でもありますので、よろしければブックマーク等を行い、後からでも閲覧できるようにする事をお勧めします。】

このブログの執筆者
司法書士甲斐智也

横浜市泉区の心理カウンセラーの資格も持つ司法書士です。法律・老後資金・感情等多角的な視点から、自分らしい人生を送る為の認知症対策、相続対策をご提案します。元俳優/福岡県北九州市出身/梅ヶ枝餅、かしわめし弁当が大好き/趣味は講談/

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